家庭内事故を防止する|バリアフリー改修2

 厚生労働者の調査によると、家庭内事故による死者数は年間7千人を超えています、被害は老人と子供に集中しますが、なかでも65歳以上のお年寄りが全体の70%以上を占めています。

誰しも加齢は避けられません。気づかないうちに運動能力は下がってゆきます。膝が上がりにくくなり今まで気にしていなかった少しの段差に脚をとられて転んでしまう。そんなことってありませんか?

スリッパを履いているときは特に多いようです。つまずいて転倒しそうになった場合に、身を守るための反射的な動作を取ることが難しくなり、筋力が低下しているうえに、骨粗鬆症も加わると骨折を起こしやすくなります。また、冬場は部屋によって温度差が大きく、暖かい部屋から浴室やトイレに行ったときなど血管が収縮して脳や心臓に発作を起こしやすくなります。

今まで当たり前のように出来ていたことがだんだん難しくなってくるわけですから、家庭内での危険箇所の改修の必要性が出てきます。

自宅内での転倒事故(内閣府の調査より抜粋)

■自宅での転倒事故■60歳以上の方への住宅環境意識調査より抜粋(H17)

(1)自宅内での転倒事故

自宅内での転倒事故についてみると、この1年間に転んだことのある人は10.6%と1割の人が自宅内で転倒している。

年齢階級別にみると、年齢が高いほど転倒事故の割合が高く、「85歳以上」では25.3%と4人に1人の割合となっている。

(2)転倒した場所

転倒した場所についてみると、「庭」が26.5%と最も高いが、前回調査(平成13年)と比較すると、「庭」の割合は減少し、「玄関・ホール・ポーチ」、「廊下」及び「浴室」の割合が増加している。

(3)けがの有無等

自宅で転倒した人のけがの状況をみると、「けがはなかった」が37.5%で、転倒した人の約6割が何らかのけがを負っている。